コラム第15回 クリスマスツリー飾り付け作戦!

 久しぶりの更新になっちゃいました。
コラムのネタ話も切れてきたので、
小説でコラムを更新します。


The Time -The Story of Legend-
Act Another Stage クリスマスツリー飾り付け作戦!
 11月も中旬、寒くなってきたようだ。
そんな気候の中、彼女たちの作戦がひそかに実行されようとは、 誰も気づいていないようだが…。
突如現れた巨大なクリスマスツリー、 その瞬間に混乱した街中。
まだ、それは彼女たちの作戦のほんの始まりにしか過ぎないのだった。

 突然クリスマスツリーが現れたのは1週間ほど前のこと。
場所は姫路のほぼ中心部にあたる場所。
その時間帯は、夕方のラッシュアワーとちょうど重なっていた。
町の中心部でかつ、そのような事態に巻き込まれた人々は、 慌てふためき、混乱した。
ツリーの飾り付けが終わった彼女は、こうつぶやいていた。
「…、14年前か。あのときのようなにぎやかさになるか分からないけど、
きっと、みんな喜んでくれるはずだよ!
でも、街中にこんなものを置いちゃったけど、大丈夫かな…。」
その心配はよそに、しばらくすると混乱も収まっていた。

 クリスマスまであと1ヶ月ちょっと。
町の中もクリスマスモードに染まりつつ、まだ何かと忙しく見えた。
「今年もあと少しか…。まだ12月じゃないのに、 こんなに憂鬱な気分は無いと思うんだけど。」
「今年はツリーだけじゃなくて、他のものにも飾り付けしようよ!」
「賛成! で、何に飾り付けをするんだ?」
騒がしくしていた連中がいた。
彼女たちの作戦はいよいよメインの段階になった。

 クリスマス飾り付け作戦となったこの作戦。
彼女たちは近くにあるサザンクロスステーションの車庫にやってきた。
飾り付けられるものは…、電車?
電車の前に来た彼女たちは、電車の中に乗り込んで、 どこかへといってしまった。

 どうやら飾り付けられるのは電車ではなさそうだ。
心臓をバクバクさせながら緊張していたほかの電車たちも安堵していた。
電車から降りた彼女たちは、そのまますたすたと歩いて目的地に向かった。
「遅いよ〜! 3分遅れだよ。」
「ごめん、ちょっと準備していたら遅れちゃった〜。」
この場所は、彼女にも、そこに集まったほかの人たちも記憶に残る場所だった。
「ここにある木、あの時私たちを守ってくれた。
今年はその木をデコレーションさせましょう!」
「おー!!」

 飾り付けが始まった。
「てっぺんに飾る星はやっぱり一番上?」
「うーん…、もう少し左。あ、やっぱり右! あれ? 上かな〜。」
「これ、重たいから、もう少し早くやってくれ〜!」
にぎやかに飾り付けられる、大きな木。
「これで最後だよ〜!!」
飾り付けが終わった。
ライトのほうはまだ点灯していないが、 かなりきれいに飾り付けられていた。
「ライト…、点灯させようか?」
「そうだね…、つけよう!」
ライトが点灯した。
飾りつけに合う、にぎやかなツリーとなった。

 話はさかのぼるが、飾り付けをした木について話そう。
つい2・3ヶ月前の出来事、落雷が激しいときに雨宿りをしていた。
「このままじゃみんな、雷に打たれて死んじゃうよ。」
そのとき、大きな木に雷が落ちた。
が、奇跡的に大きな木が当たることもなく、周りだけが焼け焦げていた。
近隣住民からは、神々が宿る聖なる木とも言われていた。
そのことを思って、彼女たちはその木に飾り付けをしようと決めたのだった。
「また、クリスマスイブのときに来るからね〜!」
彼女たちはそういいながら、その木を後にした。
そして、木の周りは元の静けさを取り戻したのだった。

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